まずは自己紹介はじめまして。サンキューバナナを運営している株式会社Gingerの代表 磯石です。「街角から小さなHappyを届けよう」をコンセプトに京都・烏丸今出川でドリンクスタンドをしているサンキューバナナが創業したのが2020年4月。この3年間様々なご縁をいただき今までやって参りました。2019年12月、満を持してウェディングやイベントプロデュースする会社を大学時代の友人と設立しました。京都駅ビルの近くに素敵なシェアオフィスを借り、着々と準備をしていく中で新型コロナウィルスが忍び寄ってきました。3月になるとシェアオフィスは休館となり、予定していた挙式は全てキャンセルとなり起業したばかりで窮地に陥ってしまいました。運命の鍋パーティーさて、シェアオフィスから現在の今出川店へと事務所を移し、さっぱり仕事がない中で鍋パをしていた私たち。忘れもしない3月19日のことでした。私が幼い頃に母がよく作ってくれていたバナナジュースが大好きで、暇なのをいいことに日々研究していて、この日もスタッフと飲んでいました。「ねぇ、それでいつオープンするの?」とスタッフの一言から、予想もしなかった展開が始まります。 ステイホームで人通りの無いこの時期、「いやいや、お店って。借りるにも改装にも資金が掛かるし…」と尻込みする中、「暗くなっていても仕方ないし、私たちらしくハッピーなことをやりたいよね」「家の近くにバナナジュース屋さんあったら嬉しくない?」と話すうちに、スタッフの一人がオフィスの出窓を外し「ここでやったら?」と。可愛い出窓とは思っていたけど、格子を取り外せるなんて全く知らずに「ここでしたらいいのか!気負わずスタートできるかも!」と思うことができました。「1杯500円にしようか」「いや、毎日飲んでもらえるように390円がいいよ」「じゃあ名前はサンキューバナナ やね!」こうしてあっという間に価格と商品名も決まりました。ロゴはバナナのイラストを100本描いた中からベストな1本を選び、出窓を改装してのれんや看板もDIYをして4月29日にオープン。その日売れたのはたった1杯。それでもなんとかなるだろうという知らない自信と高揚感に満ちていました。準備をしている時間がすごく楽しかったのです。行列のできる店にそんな中、開店から数日で常連さんが徐々に増え、犬の散歩のついでに買ってくださったお客様からの口コミやSNSで広がり、お店の前の行列に気づいたときは私たちが一番驚きました。ゴールデンウィークには1日100杯ほどが売れて、家庭用のミキサーを立て続けにと壊してしまい業務用のミキサーを導入するまでに至りました。それからはテレビやラジオ・雑誌の取材を受けるようになり、フランチャイズ出店のお声が掛かり、滋賀県あどがわ、神戸元町、京都伊勢丹、青森県十和田市と新店舗を続々オープンさせることになったのです。農家さんと繋がる機会があり、今となってはメニューはバナナジュースにとどまらず、いちごやリンゴ・桃などフルーツをたっぷり使用したフルーツスムージーを提供するドリンクスタンドに成長しました。ありがとう サンキューバナナバナナジュースをめまぐるしく作っていた2020年、たくさんの出会いを運んでくれたサンキューバナナ。私たちが気持ちが沈みがちな日々を楽しく過ごそうとはじめたプロジェクトですが、顔見知りのお客様ができ何気ない会話を楽しんだり、「おいしかったよ、ありがとう」とお礼を言っていただいたり、時には心温まるお手紙をいただこともあり、正直私たちがサンキューバナナをしていてとてもとても救われました。サンキューバナナはこの時の気持ちを胸に刻み、これからも邁進していきます。